お気に入りの吉野その1【横矢芳泉堂さんの葛菓子】

大阪から移住してきた頃、吉野の何もかもがめずらしくてあちこち探検に出かけました。

その中で出会ったものの一つが葛菓子。吉野葛を用いてつくられた打ち菓子は吉野山のポピュラーなお土産の一つになっていて、カタチも吉野らしく様々な桜の意匠が中心です。

お味は、葛粉を固めているお菓子なんだから・・・とイメージしていたのとは違って意外と粉っぽくなく、噛んだときのコリっとした歯応えとその後クシュクシュッと滑らかにほどけてゆくような舌触りとともに、くせのない優しい風味とほのかな甘さが、刺激の強い今風の味に慣れた感性には新鮮でした。

中でも、勝手神社のほど近くにある横矢芳泉堂さんは、四季折々の吉野らしい風物を葛菓子のデザインに取り入れられていて、さらに一つ一つがやや小振りでとても可愛らしいのです。初めてお店に伺ったのは初夏の頃だったので、小さな詰め合わせの箱の中は「桜」とともに「鮎」「新緑のモミジ」「観世水」・・・と涼しげなカタチが並んでいて超lovely!!

それ以来、この葛菓子の詰め合わせの小箱は自分で楽しむだけでなく、ちょっとしたプレゼントとして様々な場面で重宝しています。

先日久しぶりに伺ったらこんなニューフェイスが・・・・。

雪うさぎクンかな?お皿の上でポーズをとっていただきました。

 

 

 

大晦日

 

2011年最終日ですが、ナントカ暇なし・・・まだ今年最後の出荷が残っています。、炉の中がアツアツで、作品取り出せません。いつも通りバタバタと何も片付かないまま新年になだれ込みそう。

それでも、ご近所の方に稲藁を戴いたので注連縄を作りました。藁を打つのは父、縄にするのは母、飾り付は私・・・3年目にもなるとヘタクソなりに様になってきたかと。

玄関と仕事場とギャラリーに飾り付けたら、なんとなく正月が来そうな雰囲気になってきました。

2012年が穏やかで幸い多い年でありますように・・・・・。

 

 

皆様も良いお正月をお迎えくださいね。

 

雑感

屋外の電線に何か月も蜘蛛が巣をかけている。もう死んでいるのかと思って木切れで突いてみたら、かすかに足を動かした。

寒さで凍えてしまうまで自ら落ちることもなく逃げ回ることもなく空中に浮かんでいるだけ・・・。

命って本来シンプルにこういうものかも。

今年の国栖にもイエナリエ(ルミナリエをもじってご家庭のイルミネーションをこう言うのですと)が何軒か煌めいています。

イエスキリストのことはあんまり知らないけど、華やかな都会のイルミネーションより、人工の光が何もない漆黒の闇に瞬くささやかな光のほうが聖夜に似つかわしく思います。

ふと足を止めて見入る時、一年間のこと・出合い・別れ・喜び・悲しみ・・・光の中に浮かんでは消え、少しだけ静かな時間が戻ってくるから。

 

・・・・・なんてね(笑)

 

こんにちわ!

12月・・・いよいよ寒い季節になりました。

この季節、冬枯れの山を見ると初めて大阪からこの地に来た年の「びっくり仰天」を思い出します。

新しい工房を探して国栖を訪れたのが初夏。

高見川の上をさわやかな風が吹きわたり、川面に垂れ下がった山藤が涼しげに揺れていて、

「夏は涼しいよ~」ってみんな言うし・・・。

でも裏を返せば「冬は寒いよ~」だったのね・・・・。

いきなりの氷点下5度に震え上がりました。

今は季節感満点の寒さにも慣れて、歳末の喧騒も届かないひっそりした山里の冬を楽しめるようになりました。

さてさて、後2週間余りで辰の年。

気持ちだけでも、天を目指して駆ける一年にしなくちゃね~~~。